揚げ物でクッキングシートがない!今すぐ家にあるもので代用する安全・確実なサバイバル術
「揚げ物をしようとしたらクッキングシートを切らしていた…」
結論から言うと、揚げ物(特にドーナツやパンを油に投入する工程)のクッキングシート代用として最も安全でおすすめなのは「アルミホイル」です。
ただし、何も考えずに使うと大失敗します。また、ネットでよく見かける「コピー用紙やラップで代用できる」という情報は発火や溶融の危険が極めて高いため、絶対に真似してはいけません。
この記事では、ありがちな失敗と成功パターンの例証をベースに、家にあるもので安全に揚げ物をサバイバルする具体策を解説します。
【結論】揚げ物のクッキングシート代用は「アルミホイル」がベスト!ただし条件あり
ドーナツやチュロス、パンなどを揚げる際、生地が柔らかくて形が崩れそうなときにクッキングシートを使いますよね。これが手元にない場合、一番安全に代用できるのは「アルミホイル」です。
理由: アルミホイルの融点(溶ける温度)は660℃。揚げ物油の温度(約160℃〜180℃)では絶対に溶けず、燃えることもありません。
ただし、1つだけ絶対に守るべき条件があります。 それは、アルミホイルの表面に「サラダ油を薄く塗る」、または「くっつかないホイル(シリコン加工)を使う」ことです。
生の生地はアルミホイルにめちゃくちゃくっつきます。油を塗らずにそのまま揚げると、ホイルと生地が完全に一体化し、剥がそうとしたときに衣がベリベリに破れて台無しになります。
【要注意】ネットの「コピー用紙・ラップで代用」を絶対に信じてはいけない理由
検索すると「コピー用紙なら油を吸うから代用できる」「ラップでも一瞬なら大丈夫」といった情報が出てくることがありますが、これは非常に危険です。
コピー用紙は「発火」の危険がある
クッキングシートは耐熱温度が約250℃あり、油が染み込んでも燃えにくい特殊加工がされています。一方で、普通のコピー用紙(PPC用紙)は180℃前後の高温の油に長時間浸かると、油を吸って急激に高温化し、最悪の場合焦げるだけでなく火がつくリスク(発火)があります。また、紙の繊維や漂白剤などの薬品が食品に移る衛生上の問題もあります。
サランラップは一瞬で「溶ける」
一般的なポリ塩化ビニリデン製のラップの耐熱温度は、高くても140℃前後です。180℃の油に入れた瞬間、熱に耐えきれずドロドロに溶けて生地に張り付きます。 プラスチックが溶けた揚げ物を食べるわけにはいきませんよね。
警告
「ちょっとだけなら…」という油ないし慢が、ボヤ騒ぎや調理器具の破損に繋がります。「燃えるもの(紙)」と「溶けるもの(プラスチック)」は、揚げ物油には絶対投入しないでください。
【シーン・目的別】クッキングシートの代わりになるもの一覧表
「今回は揚げ物じゃなくて、オーブンやお菓子作りで代用を探している」という方のために、家にあるアイテムの適性をまとめました。
| 代用アイテム | 揚げ物(油) | オーブン(クッキー・パン) | 電子レンジ | メリット・デメリット |
| アルミホイル | ◯ (要油塗り) | ◯ | × (火花が出る) | 耐熱性は最強。レンジだけは絶対にNG。 |
| くっつかないホイル | ◎ | ◎ | × | シリコン加工済みなの、油不要で一番ラク。 |
クッキングペーパー (不織布・キッチンペーパー) | × (危険) | × (焦げる) | ◯ (落とし蓋等) | 油を吸うが耐熱性はない。油に入れると発火リスク。 |
サラダ油・バター (型に直接塗る) | -- | ◎ (ケーキ等) | -- | クッキーやケーキなら、型に直接塗るのが一番綺麗。 |
【実践】ドーナツを型崩れさせずにアルミホイルで揚げる3ステップ
では、実際にアルミホイルを使って、ふわふわのドーナツやパンを形を崩さずに揚げる具体的な手順を解説します。
水と油が弾き合うように、アルミホイルと生地の間にも「滑り止め」ならぬ「滑り機構」を作るイメージです。
ステップ1:ホイルを10cm四方に切り、サラダ油を薄く塗る
アルミホイルを10cm四方など、生地より一回り大きいサイズにカットします。その表面に、ハケやキッチンペーパーを使ってサラダ油を薄く、均一に塗ります。(くっつかないホイルならこの工程は不要です)
ステップ2:成形した生地を乗せ、ホイルの面を下にして油に沈める
成形したドーナツ生地をホイルに乗せ、発酵(必要な場合)させます。揚げる温度(170℃前後)になった油に、アルミホイルの面を下にして、生地ごとそっと入れます。
ステップ3:油の中で15秒待ち、トングでホイルだけを引き抜く
油に入れた瞬間は、まだ生地がホイルにくっついています。しかし、15〜20秒ほど経つと、生地の表面が油の熱で固まり、自然とホイルから離れようとします。
ここでトングや菜箸でホイルの端を優しく掴み、すっと引き抜いてください。 生地は油の中に残り、綺麗に浮かび上がります。
クッキングペーパー(キッチンペーパー)を代用する時の「盲点」
よくある混同が、「クッキングシート」と「クッキングペーパー(フェルト状のキッチンペーパー)」の違いです。
名前に「クッキング」とついているため代用できそうに見えますが、油に投入するのは絶対にやめてください。
キッチンペーパーは油を大量に吸い込みます。それを高温の油に入れると、ペーパー自体が熱の塊のようになり、一気に茶色く焦げ、最終的には油の中でバラバラに分解するか、最悪の場合発火します。
キッチンペーパーは、あくまで「揚げ終わった後の油切り」にのみ使用してください。
今夜の揚げ物を成功させたら、次に準備しておくべきもの
今回は家にあるアルミホイル(+サラダ油)でピンチを切り抜けてください。
無事に今夜の調理が終わったら、次の買い物で「シリコン加工のアルミホイル(くっつかないホイル)」を1本買っておくことを強くおすすめします。これがあれば、揚げ物の型崩れ防止はもちろん、魚焼きグリル、オーブントースターでの餅焼き、フライパンでのホイル焼きまで、クッキングシート以上の万能選手として大活躍してくれます。
参考文献
一般社団法人日本アルミニウム協会「アルミニウムの特性」
独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)「電子レンジによる事故防止・金属製品の加熱に関する注意喚起」
クレハ(キチントさん)公式製品安全データ・取扱説明書「フライパン用ホイルシート」
旭化成ホームプロダクツ公式「クックパー クッキングシート/フライパン用ホイル」耐熱温度および正しい使用方法ガイド